ドクターケイ小河
友利先生、早速ですが「ナイアシンアミド」とはどんな成分なのか教えてください。

友利先生
「ナイアシンアミド」は、「ビタミンB3」の一種で、 化粧品の成分表記には「ニコチン酸アミド」と表記されることもあります。
「ナイアシンアミド」と聞くと、“なんだか聞いたことはあるし、シワとかシミに効果があるんでしょう？”と思う方もいらっしゃるかも知れませんが、実は様々な効果が期待できる万能な成分なんですよ！

確かに「シワ改善」や「美白」というイメージが強いですが、詳しく教えてください。

ナイアシンアミドは、大きく分けて3つの効果があります。
① 肌荒れを防止し、バリア機能を整える効果
② 皮脂分泌を抑制する効果
③ シワ改善や美白効果

① 肌荒れを防止し、バリア機能を整える効果
肌荒れ予防に大切なのは、ターンオーバーを正常にし、角層の細胞同士がしっかりと接着していることです。
ナイアシンアミドは、ターンオーバーを正常に整えながら、角層と角層をくっつける細胞間脂質の主成分であるセラミドの産生をアップさせる効果があります。
そのため、皮膚のターンオーバーを促しながら、角層の細胞間脂質をしっかりと産生してくれるので、バリア機能を整える効果が期待できます。

② 皮脂分泌を抑制する効果
ナイアシンアミドは、皮脂の分泌を抑える効果があり、ニキビや毛穴の改善に効果を発揮します。
具体的には、「AMPK」という酵素を活性化して、皮脂を作る元になる「ACC（アセチルCoAカルボキシラーゼ）」という酵素の動きを弱めてくれるんです。
この働きによって皮脂の分泌が抑制されますので、ニキビ・毛穴のトラブル予防や改善に大変効果的です。

③ シワ改善や美白効果
肌のコラーゲンやエラスチンが減少すると、たるみやシワの悩みにつながりますが、ナイアシンアミドは、コラーゲンやエラスチンの産生を促すことが分かっています。
またナイアシンアミドは、紫外線が当たり、メラノサイトがメラニンを産生した時に、それを肌細胞に受け渡すのをブロックしてくれる効果があります。
作られてしまったメラニンを受け渡すのを阻害して、その中に留まらせておいてあげるということです。
またナイアシンアミドは、ターンオーバーを促してくれる効果もありますから、もし受け渡たされたとしてもターンオーバーをしっかりと正常にして外に出してくれる効果があり、美白効果が期待できます。

美白やシミへのアプローチと聞くと、どうしてもパワフルなイメージがありますが、どうなのでしょうか。

ナイアシンアミドは、レチノールのようにパワフルに効くわけではないですが、"じっくりしっかり効く" のが特徴。長期間使い続けることによって肌の全体的なトーンをアップさせてくれたり、シワを改善してくれる成分です！
刺激もほとんど起きず安定して使える成分でもあるので、多くの化粧品に配合されているんですよ。

また、抗酸化作用がありますので、皮膚内部で発生する活性酸素を抑えて老化を防止したり、酸化したビタミンCやグルタチオンを還元する作用もあり、ビタミンCやグルタチオンとの相乗効果も期待できます。
ドクターケイの製品でも、ビタミンC、グルタチオン、ナイアシンアミドを一緒に配合している製品があって、処方の設計が細部にまでこだわっているなと感じました！

ありがとうございます。最後に、ドクターケイを使う皆さんへ一言お願いします！

繰り返しになりますが、ナイアシンアミドは、長期間使い続けることによって効果を実感できる成分ですので、ビタミンCやレチノール同様、「継続的に使い続ける」ということがとても大切です！